2005.09.01 社長コラム

第7回: 応募書類について

そもそも履歴書というものは、自分を一番初めにアピールする機会であり、そして自分を売り込むための最重要ツールのひとつだ。にも関わらず、この大事なツールをとてもいい加減に考えている人がこの業界には多すぎるように思える。よく考えてほしい。まずこの書類で面接しようかどうかを判断するのである。それなのに、「まずはお会いして話をしたいです」という熱意が伝わらないものであればどう思うか。「いや、デザイナー募集だから絵が上手けりゃいいじゃん」——甘い。会社なんです。社会の一部なんですよぉ!そんなモラルのない人は最初から選ばないのが普通。そして、熱意を感じて、「まずはお会いして話をさせて下さい」という思いがガンガン伝わって来ないと会いたいとも思わないのも普通だ。

しかし本当に驚くものが多い。中でも一番多いのが“日付未記入”、次に“判子押し忘れ”。もうこれはとても多くて5通来たら確実に1通は入っている。そして更にひどいのになると“写真貼り忘れ”なんてのもある。もうびっくり。試しに一度、面接して「写真どうしたの?」って聞いたら、「貼り忘れてました。今、持ってきてるのですが貼りましょうか?」と。・・・忘れるかぁ?ふつう?・・・と大声で云いたい・・・。るが、本当のお話。

とまぁ、その辺りが一番多くて、その他に“記入項目抜け”や、あと厳しいかもしれないが“汚い字”ってのもある。“字が汚い”と云うのはどうしても仕方ない人もいるので、それほどうるさくは言わない事にはしているが、それでもあまりにもひどいのもある。下手でもいいから心を込めて丁寧に書いてくれていれば伝わるものだと思って欲しい。

次に内容だが、“経歴”、“職歴”、“賞罰”、“資格” については、普通に書けば問題ないだろうからあえて省く。ここではその他の項目である“趣味”“志望動機”“本人希望欄”“自己PR”についてのポイントを話したい。まずは“趣味”。これはもちろん普通に自分の趣味を書いてくれたらいいのだが、「読書、映画鑑賞、スポーツ」などではちょっと寂しい。かといって「石ころ拾い」とか「一人旅」っていうのはちょっとツッコミにくい(注:過去に実際いた強者)。ということで以下、好例。「読書(歴史物:特に司馬遼太郎)、映画鑑賞(特に洋画)、テニス(高校時代3年間)」と、このように具体的に書くことによって読み手の心をぐっと手繰り寄せるのである。ちなみに、私の学生時代の友人M君は、少しでも関心をもってもらおうとして「乗馬」とかっこつけて書いたがためにえらい目にあったエピソードを持つ愚か者である。尚、このように公文書にウソ(?)を書くことは公文書偽造なので要注意。

さて次に “志望動機”なのだが、これがもうひどいのなんのって。この業界を志望する人達は作品が全てと思っているのか(まぁ作品も重要なんだけどね)、この欄を空白のまま出してくる人がめちゃくちゃ多い。志望するんでしょ?熱い思いを伝えなくてどうすんの!現在、弊社では空白になっておれば即却下。作品が良くても、そこを落とす人はNG。何考えてんでしょ?後、「3DCGデザイナーを志望します」としか書いていない人。“志望動機”ですよ~“動機”!広辞苑で調べると「人がその行動や行為を決定する意識的または無意識的原因」と。——これまた学生時代の話。この欄に「この思いを直接お話したいので是が非でも面接を受けさせてください。」と書き添えたところ、書類審査に合格し、そして、面接時に面接官から「それでは君の思いを聞かせて欲しい」と言われ、見事に自分の熱い思いを発散させたところ、見事、某有名スポーツメーカーに内定が決まった友人がいた。——やはり、採用する側もその思いが分からなければ秤にもかけることが出来ない。いずれにしても、この欄を有効利用させて欲しいものだ。

次に“本人希望欄”。これはしっかり希望を書いてくれたら問題ない。特にこれだけは絶対に譲れないというものがあれば確実に明記するべきだ。もしも、これを明記せずに提出し、面接においても雇用条件について話そびれた場合、後でややこしくなっては大問題だ。ということで、こちらはしっかりと自分の希望を記入しよう。出来れば志望動機内容とリンクしていれば◎。

そして最後に“自己PR文”。これは弊社ではかなり重要視している。応募書類の中でも履歴書とは別に応募必須書類として明記しているほどだ。その所為か、主旨をよく理解して応募して下さる方が多い。が、それでもNGPRを送ってくる方は必ずいる。中でも、自分の勝手都合を書いてくる人がとても多い。例えば、「現在の会社では自分の思うような事をさせて貰えず、このままでは自分の創造的な部分が少なくなっていくと考えました」と言い切る。話は分かる。だが、会社とはそういうものだ。作りたいモノがあるなら個人的にやって欲しい。なぜなら、我々は“作品”ではなく“商品”を作っているのだ。その辺りを混同しないで貰いたい。そして、挙句には「御社では出来なかった事が適うと思い応募させて貰いました」と言い切る。もはや、その根拠すらよく分からん。夢は大いに結構なのだが、もう少しリアリティーのある建設的な話をしてもらいたい。

しかし、なぜこのような文章を書いてしまう人が多いのか?ひょっとすると書いているうちにスパークしてきて、思わずハイテンションのまま自分の熱い思いを生の文章で書いてしまうのだろうか。まぁその気持ちも分からんでもないのだが・・・。いずれにしても、書き終えたら、一旦筆を置き、深呼吸してもう一度自分の文章を読み直してみよう。出来る事なら誰かに「この文章ってどう思う?」って聞いてみるのが一番だ(恥ずかしいかもしれないが、これがホントに良い方向に作用する事が多い)

とまぁ、長々と書いてみたが、結局はよくある“履歴書の書き方”みたいなことになってくるのである。でも、何故かこの業界を目指す人ってこれが出来てないんだなぁ・・・。という事で、この後は、送られてくる弊社応募書類が微妙に楽しみになってきている今日この頃だ。

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